「伝統的日本ロータリーの文化を輝かせ、真のイノベーションへ」
国際ロータリー第2630地区
2020-2021年度
ガバナー 剱田 廣喜
©Rotary International
今回、2回目のガバナーを務めることとなったのは、すべてに明確な理由や原因があるという必然的な考えが必要だと考えております。いわば理由や原因を自分に求めることで、自分を変えロータリーを変えていくことができるのかもしれません。
明確な理由、原因とは、それは2016-2017年度の地区大会の決議を明確化することです。すなわち「日本の伝統として継承するロータリー文化を堅持する決議」であります。
2016-2017年度地区大会決議にご指導いただいた服部芳樹パストガバナーは、「日本のロータリーの伝統とは、職業奉仕を学ぶ道場が例会であり、自分を磨くために例会に出席する事」と言われております。私は職業奉仕を根幹とするロータリーの理念を大切にしたいと思います。
「日本のロータリーの伝統を堅持すべき」の明確化は現在のRIの動向に対する大いなる挑戦と受け取られても仕方ありません。ご承知のとおりRIは戦後「職業奉仕」の中核をなす「職業倫理」を強調しなくなりました。この傾向は1960年代に入ってRIがWCS(世界社会奉仕)を導入したころから顕著であります。RIはルビコン川を渡り、もはや引き返すことのできない領域に入ってしまいました。
RIはTRF(ロータリー財団)と蜜月関係を強化して今や「クラブ」を超えた「グローバル会員制度」を導入し、世界最大のNPO法人を目指しかねない勢いであります。我が国の「クラブ」の多くが目指している「職業倫理」を重視する「倫理運動体」との二極化であります。
組織の持つ「理念」・「目的」は唯一無二のものでなければ持続しません。その意味でRIは今後ますます「人道的奉仕活動」としてのNPO法人を目指すでしょう。代わりに「職業倫理運動体」としての性格は失われます。しかし、「職業倫理」の重要性は、いつかは違う形で復権するでしょう。なぜならばそれが本質だからです。またそうしなければ人類の持続性さえ危うくなるからです。
私たちはその日を夢見て高い理想を主張し続けなければいけません。その意味で、日本のロータリーの伝統を堅持することはRIが現状にあるからこそ重要性を増しているのだと思います。
地区方針「伝統的日本ロータリーの文化を輝かせ、真のイノベーションへ」は私のガバナー信条です。単に昔に戻るのではなく、むしろイノベーションのために、改革のためには本質的なものに戻る、本質を見極めるということです。さらに、元になる精神を根底に、一体どういう方向に何を改革するのかということが大切となります。
伝統(職業奉仕・例会出席)を守りながらも伝統の中から新しいものを見つけ、時代に合った新たなものを創造していかなければならないと考えております。
地区目標
- RI会長テーマおよび強調事項の推進
- RIロータリー賞への積極的なチャレンジ
- ロータリークラブ・セントラルを開き、25項目から13項目を選んで目標達成。
- 新しいRI戦略計画の推進
- 戦略計画委員会または長期計画委員会等の委員会を立ち上げ、または活性化して、クラブの将来のあるべき姿を描き、その実現に向けての行動計画を立てていただきたい。
- 会員増強・会員維持・クラブ拡大
- 女性会員や40歳未満の会員の入会、またローターアクターのロータリークラブへの入会を促す。
- 新クラブ(衛星クラブを含む)の拡大。各クラブ1名以上の純増を。会員の維持。
- 青少年育成の推進
- インターアクト、ローターアクトクラブ、青少年奉仕、青少年交換、への支援および協力の強化。
- ロータリー財団補助金の積極活用と寄付への理解・推進
- 地区補助金全クラブの活用、グローバル補助金の活用
- 奉仕プロジェクト委員会との連携
- 年次寄付 150ドル以上/1名
- ポリオ寄付 30ドル以上/1名
- 恒久基金 1,000ドル以上/1クラブ
- 米山奨学事業への参加と支援
- 奨学生支援(世話クラブ・カウンセラー引き受け)
- 寄付推進12,000円以上/1名
- 例会は週1回、メークアップは前後2週間を推奨します。